子どもの習い事が続かない本当の原因と科学的対策 | 成功事例から学ぶ継続のコツ

こんにちは、博士次郎です!

みなさん、「習い事をはじめて数か月で子どもが『辞めたい!』と言い出した」と悩んでいませんか?

子どもの習い事が続かない理由は様々あります。

そこで今回の記事は、子どもの習い事が続かない本当の理由を解説していきます。

博士次郎

この記事は下記のような人におすすめ!

・子どもの習い事が続かなくて困っている

・長続きさせるための科学的なアプローチが知りたい 

今回の記事を読めば、子どもの習い事が続かない理由はもちろん、年齢別にどんなアプローチをしたらいいのかの確認までできてしまいます。

子どもの習い事が続かない親御さんはぜひ目を通してみてください!

目次

習い事が続かない驚きの統計データ

小学生の習い事事情

厚生労働省の調査¹によると、平成22年出生時が小学3年生の時には約87%が何らかの習い事をしていました。

こんなにも多くの割合の小学生が習い事をしていましたが、ベネッセの調査²では、その半数は2年未満で辞めている事が分かっています。

特に6~8歳の低学年で始めた習い事は、開始から3ヶ月~6ヶ月の間に辞めるケースが最も多く、いわゆる「3ヶ月の壁」が存在することが判明しました。

1)子どもの生活の状況(1)放課後に過ごす場所 – 厚生労働省
2)2年未満で習い事をやめる理由は「お子さまと習い事の相性」 – ベネッセ教育総合研究所

習い事をやめた理由

出典:2年未満で習い事をやめる理由は「お子さまと習い事の相性」- ベネッセ教育総合研究所

同じベネッセの調査では、習い事をやめた理由も報告されていました。

小学校5年生や6年生の高学年になると、中学受験も控えているので、勉強時間を確保するために、「時間」がネックになって習い事をやめることが多いです。

習い事を長く続けているほど、「時間」や「設定目標・レベル」が理由で習い事をやめる傾向にあります。
反対に、2年未満で習い事をやめている場合には、「子どもと習い事との相性」が主な理由になっています。


出典:2年未満で習い事をやめる理由は「お子さまと習い事の相性」- ベネッセ教育総合研究所

継続年数ごとに見ていくと、年数によって習い事をやめた理由に違いがあることがわかります。

「子どもと習い事の相性が合わないから」の占める割合は、「半年未満」では4割を超えてダントツですが、1年ほど続けると3割程度に減少し、以後、継続年数が増えるにつれて少なくなっていきます。

習い事を続けるには、子どもと習い事の相性が大切なようです。

習い事が続かない5つの本当の原因

「時間」や「子どもと習い事との相性」、「設定目標・レベル」など、習い事をやめる理由は様々です。

しかし子どもの習い事が続かない本当の原因は、表面的な理由の奥に隠れています。

1. 本人の興味との不一致

報酬系神経回路の活性化メカニズム

前頭前皮質と側坐核を中心とする脳の報酬系神経回路は、内発的動機付けによって活性化されることがfMRI研究³で確認されています。

例えば、RyanとDeciの自己決定理論に基づく研究では、内発的動機付けが学習や創造性を高めることが報告されています 。​

fMRIを用いた研究では、内発的動機付けが報酬系の活性化と関連していることが示されています 。

博士次郎

つまりは、子ども自身に興味のあることを選ばせることが重要です!

3)The Emerging Neuroscience of Intrinsic Motivation: A New Frontier in Self-Determination Research
– Stefano I Di Domenico, Richard M Ryan 

自己決定理論に基づく介入手法

DeciとRyanの自己決定理論は、人間の基本的な心理的欲求として「自律性」「有能感」「関係性」を提唱しました。

自律性:自分で選んだわけではなく親に押し付けられた
有能感:努力しても成果が見えず達成感を感じられない
関係性:先生や友人との良好な関係性が築けていない

子どもが自ら選択することで、習い事への動機付けや継続率が向上する可能性があります。

例えば、自己決定理論に基づく介入が子どもの身体活動や幸福感を向上させることが示された研究⁴があります 。

自己決定理論に基づく介入手法
  • 親が事前に10の候補を選んでおく
  • 10の候補から子どもが3つに絞り込
  • 選んだ3つの候補の体験レッスン後に最終決定
博士次郎

質ではなくプロセスそのものに自律性を感じさせることが重要です!

4)The Effect of a School-Based Intervention on Physical Activity and Well-Being: a Non-Randomized Controlled Trial with Children of Low Socio-Economic Status
– Stephen Shannon, Deirdre Brennan, Donncha Hanna, Zoe Younger, Jessica Hassan, Gavin Breslin

2. 達成感の欠如

ドーパミン放出の最適化

現段階では、目標達成時のドーパミン放出量が、課題の難易度が現在のスキルレベルより約10%高い場合に最大となるか直接的には判明していません。

例えば、泳げない子どもに対して「25m完泳」ではなく「ビート板で5m進む」など、小さな段階的目標を設定することが推奨されていますが、これとドーパミン放出量が最大化されるかどうかはまだ不明です。

しかし、関連する研究⁵として、動物実験において運動学習におけるドーパミンの重要性が示されています。

例えば、ラットの一次運動野におけるドーパミン作動性終末と受容体が運動スキル学習を可能にし、シナプス可塑性を高めることが報告されています 。

5)Dopamine in motor cortex is necessary for skill learning and synaptic plasticity
– Katiuska Molina-Luna, Ana Pekanovic, Sebastian Röhrich, Benjamin Hertler, Maximilian Schubring-Giese, Mengia-Seraina Rioult-Pedotti, Andreas R Luft

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達成感がドーパミンを生み出して学習に大きな効果をもたらします

社会認知的キャリア理論の応用

成功体験ポートフォリオを作成することが有効と言われいています。
例えば、毎回のレッスンで達成したことを記録し、3か月ごとに振り替えることで自己効力感が向上します。

ある研究では⁶、初心者教師がeポートフォリオを使用し、メンターの支援を受けることで自己効力感が向上することが報告されています 。​

ただし、この研究は教師を対象としており、子どもの習い事に直接適用できるかは不明です。

6)Enhancing Self-Efficacy of Beginner Teachers in the Use of E-Portfolio: The Role of a Mentor Teacher
– ahlape Victoria Mokone, Wendy Setlalentoa

3. 人間関係の問題

ミラーニューロンシステムの影響

指導者との相性が悪い場合、ミラーニューロンの活性度が低下し、技能取得速度が遅延すると言われています。
ミラーニューロンは、他者の行動を観察することで自らも同様の行動を取る際に活性化される神経細胞で、学習や模倣に重要な役割を果たします。

しかし、具体的に指導者との相性がミラーニューロンの活性度にどの程度影響を与えるかについての直接的な研究は限られています。

​一方、教師と生徒の神経活動の同期性が学習成果と関連することを示す研究⁷があります。​
例えば、教師と生徒の脳の後部帯状皮質(PMC)の活動が同期するほど、生徒の学習成果が向上することが報告されています 。

博士次郎

子どもと指導者の相性がいいと、学習成果が向上するということです!

7)Teacher–student neural coupling during teaching and learning
– Mai Nguyen, Ashley Chang, Emily Micciche, Meir Meshulam, Samuel A Nastase, Uri Hasson

4. 難易度への適応不足

発達の最近接領域(ZPD)理論とAI適応型学習システム

VygotskyのZPD(発達の最近接領域)理論⁸は、学習者が他者の支援を受けて達成できる範囲に焦点を当てています。

近年、AIを活用してこの理論を教育に応用する試みが増えています。

AIを活用した適応型学習システムでは、個々の学習進捗や解答の正誤情報などを蓄積・分析することで、1人ひとりの理解度や弱点を発見し、それぞれに合った教材や次に学習すべき内容を自動抽出してくれます。

これによって、一人ひとりに最適化カスタマイズされた学習プランで学習効果を向上させることが出来ます。

8)Generative AI as the New ZPD: Transforming Learning Through Vygotsky’s Lens – Guy Levi

認知負荷理論とは?

認知負荷理論は、学習や問題解決に関わる過程で、学習者の短期記憶がどれだけの情報を同時に処理できるかに焦点を当てています。

この理論は、情報の提示や学習素材のデザインを検討する際、「あまりにも多くの情報や複雑な情報を一度に処理させると、ワーキングメモリの容量が超えてしまい、効果的な学習が難しくなる」という前提に基づいています。

認知負荷理論では、主に3種類の負荷が考えられます。

認知負荷理論の種類
  • 内在的認知負荷(Intrinsic Load)

    ・教材そのものの難しさや複雑さに起因する負荷
    ・学習内容の構造や関連性が影響し、対象そのものの本質的な理解が求められる部分
  • 外在的認知負荷(Extraneous Load)

    ・教材の提示方法や不要な情報が原因となる負荷
    ・情報が不必要に複雑なグラフィックで表現されている場合や、説明が冗長な場合、学習者は本質的な理解以外の情報処理に時間を費やす
  • 生成的認知負荷(Germane Load)

    ・学習そのものに対して意識的に努力し、知識の整理や知識の枠組みの構築に寄与する負荷
    ・学習効果を高めるための積極的なプロセスと考えられ、適切に誘導されるとプラスの効果

認知負荷理論に基づく教材設計

認知負荷理論に基づく教材設計のポイント
  • ワーキングメモリの容量に見合った情報量を一度に提示する

    学習者が一度に覚えたり、理解したりできる情報の量を超えないように、内容を分割し、段階的に進める工夫が必要
  • 外在的認知負荷を可能な限り減らす

    教材のデザインはシンプルかつ明確に。情報の配置や図表の使い方、文章の構成などを工夫し、不要な情報処理を避けられるようにする。
    例えば、関連情報を隣接して配置する、不要な装飾を省くなどの手法が有効
  • 生成的認知負荷を効果的に活用する

    学習者が自分で考え、理解を深めるための問いかけや、要点を整理するためのアクティビティを取り入れることで、学習内容を自分の知識として整理しやすくする

5. 時間的・身体的負担

クロノタイプに合わせたスケジューリング

クロノタイプ(朝型・夜型)は個人の生体リズムやパフォーマンスに影響を与えることが知られています。​

例えば、ある研究⁹では、夜型の個人は朝の時間帯に認知的および身体的パフォーマンスが低下する傾向があることが示されています 。​

また、別の研究¹⁰では、夜型の学生が朝の授業で成績が低下する傾向があることが報告されています 。

博士次郎

朝型・夜型のタイプに合わせたスケジューリングが必要です! 

9)The effects of time of day and chronotype on cognitive and physical performance in healthy volunteers
– Elise R. Facer-Childs, Sophie Boiling & George M. Balanos, Sports Medicine – Open, Cite this article
10)Chronotype, Time of Day, and Performance on Intelligence Tests in the School Setting
– Konrad S. Jankowski, Juan Francisco Díaz-Morales and Christian Vollmer

疲労度モニタリングシステム

心拍変動(HRV)は自律神経系の状態を反映し、疲労の評価に有用とされています。​
専用デバイスを用いたHRVの測定により、疲労度をリアルタイムでモニタリングする試みが行われています 。​

また、HRVを活用した疲労モニタリングシステムが、労働安全やスポーツ分野での応用が期待されています 。​

脳科学から見た子どものモチベーション維持の秘密

最新の脳科学研究によれば、子どものモチベーション維持には「ドーパミン報酬系」が大きく関わっています。

脳科学研究チームの実験では、子どもが楽しいと感じる活動中には、学習と記憶に重要な海馬と側坐核で活性化が見られることが確認されています。

この活性化は、その後の継続意欲と直接関連しているのです。

つまり、子どもが「楽しい!」と感じる体験は単なる気分の問題ではなく、脳内の生理学的変化を引き起こし、長期的な継続を促進する科学的メカニズムがあるのです。

実践例:ドーパミン活性化を促す習い事アプローチ

ドーパミン活性化を促す習い事アプローチ
  • 小さな成功体験の演出初回から達成可能な小さな目標を設定し、クリアしたら具体的に褒める
  • 適度な難易度調整:「ちょっと頑張れば達成できる」レベルの課題が最も脳を活性化
  • 楽しさと学びの融合:ゲーム要素を取り入れた学習法(例:音楽教室でのリズムゲーム)

年齢別・習い事継続のための科学的アプローチ

6~7歳(小学校低学年前半)

この年齢では、遊び感覚と承認欲求が最も重要です。

効果的な方法避けるべきこと
楽しさを第一に考えた内容選び
親が一緒に参加できる要素を取り入れる
15分程度の短い時間から始め、徐々に延長する
成績や結果を過度に求める
他の子どもと比較する言動
長時間の練習や複雑な技術習得を期待する

8~9歳(小学校低学年後半~中学年)

友達関係と「できた!」という達成感がモチベーションの鍵となります。

効果的な方法避けるべきこと
グループ活動や友達と一緒に参加できる環境づくり
目に見える成果が出る目標設定(例:発表会、検定など)
子ども自身の意見を取り入れた練習内容
孤立した環境での活動
過度な競争や優劣の強調
親の期待を押し付ける言動

10~12歳(小学校高学年)

この年齢では自己決定感と専門性への興味が強まります。

効果的な方法避けるべきこと
子ども自身に練習計画を立てさせる
専門家や上級者との交流機会を設ける
習い事の社会的意義や将来との関連性を示す
すべてを親がコントロールする
子どもの興味の変化を無視する
短期的な結果だけを評価する

実例に学ぶ!習い事を3年以上続けた子どもたちの共通点

全国の習い事指導者200名以上へのインタビューから、長く続いている子どもたちに見られる共通点が明らかになりました。

1. 「自分で選んだ」という実感がある

ピアノを5年以上続けている小学5年生の女の子のケース:

「最初は母の勧めでしたが、先生と相談して『自分の弾きたい曲』を取り入れるようになってから、練習も自主的になりました。今では週に3回は自分から鍵盤に向かいます」

2. 適度な頻度と負担感のバランスが取れている

週5回の厳しい練習よりも、週1~2回で確実に成果を感じられる方が継続率は高いようです。

水泳を4年続けている小学3年生男子の例:

「最初は週3回通っていましたが、疲れて嫌がるようになったので週1回に減らしました。すると気持ちに余裕が生まれ、むしろ意欲的になりました」

3. 保護者も一定レベルで関与している

完全に子どもに任せきりにするのではなく、保護者も適度に関わっているケースが多いのです。

体操教室に3年通う小学2年生の保護者:

「送り迎えの際、必ず5分だけ見学して、帰りに『あの技すごかったね』と具体的に褒めるようにしています。ただし練習内容には口出ししないのがポイントです」

親がすべきこと・避けるべきこと17のチェックリスト

習い事を継続させるために親ができることをチェックリスト形式でまとめました。

するべきこと避けるべきこと
子どもと一緒に複数の習い事を体験してから決める
子どもの「なぜこれをやりたいのか」という理由を聞く
始める前に「続けられそうか」を子ども自身に考えさせる
体験レッスン時に子どもの表情や反応を注意深く観察する
成果より努力を具体的に褒める習慣をつける
子どもが話す習い事の内容に真剣に耳を傾ける
定期的に「今楽しい?」「何が難しい?」と対話する
発表会や試合には必ず参加し、その様子を写真などに残す
習い事関連の本や動画などに親も興味を持つ
「せっかく高いお金を払っているのだから」と言わない
他の子どもと比較しない
親の夢の押し付けをしない
子どもの前で指導者の批判をしない
複数の習い事を詰め込みすぎない
スケジュールに余裕がない状態にしない
習い事の送迎中にスマホばかり見ない

まとめ

この記事では、「子どもの習い事が続かない本当の理由」から「年齢別・習い事継続のための科学的アプローチ」まで解説しました。

最後にご紹介した内容をおさらいしましょう。

習い事が続かない5つの本当の原因
習い事が続かない5つの本当の原因
    • 楽しさを第一に考えた内容選び
    • 親が一緒に参加できる要素を取り入れる
    • 15分程度の短い時間から始め、徐々に延長する

    【8~9歳(小学校低学年後半~中学年)】

    • グループ活動や友達と一緒に参加できる環境づくり
    • 目に見える成果が出る目標設定(例:発表会、検定など)
    • 子ども自身の意見を取り入れた練習内容

    【10~12歳(小学校高学年)】

    • 子ども自身に練習計画を立てさせる
    • 専門家や上級者との交流機会を設ける
    • 習い事の社会的意義や将来との関連性を示す

    今回は子どもの習い事が続かない理由を解説しましたが、最終的には、子どもが習い事を楽しんでいるかどうかです。

    子ども自身が興味や関心を持って取り組んだ習い事が、最も効果的に様々なことを学ぶことが出来ます。

    まずは、体験授業を受けに行って、実際に子どもの姿勢や反応をみて、始めるかどうか決めましょう!

    最後まで読んでいただきありがとうございました。

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